ハーブで風邪を穏やかに予防したい、治したい。そう思っていても「あのハーブ独特の青臭さが苦手なんだよねぇ」という人も多いだろう。そんな人におすすめのハーブが「エルダーフラワー」。
日本ではあまりポピュラーではないのだが、欧米では
エキナセアとともに「風邪・インフルエンザに効くハーブ」として用いられているのだ。
エルダーフラワーは別名西洋ニワトコと呼ばれ、アンデルセン童話「ニワトコおばさん」でも「体をあたためるお茶」として風邪気味の男の子に飲ませる場面がある。アンデルセンが生まれたのは約200年前。かなり昔からヨーロッパでは、民間療法としてエルダーフラワー(西洋ニワトコ)が風邪対策に使われてきたのだろう。話の中では、頻繁に「ニワトコのいい香り」という表現が使われているが、その表現とおり、エルダーフラワーのお茶は甘い風味のよい香りが特長。その風味のよさは、よく「マスカットのような香り」と例えられていて、ハーブティー独特の青臭さはあまり感じない。ハチミツなどを加えれば、ハーブが苦手な大人はもちろん、子どもも抵抗なく飲める味だ。
このエルダーフラワーは、ヨーロッパでは「田舎の薬箱」と称されるほどの万能ハーブ。特に風邪・インフルエンザに効くと言われている。
主に含まれているのはフラボノイド、タンニン、ビタミンCなど。体を温めて発汗を促がす作用のほか、「カタルの消火器」とも呼ばれ、気管支や上管支のカタル症状の緩和作用もあるとか。
カタルとは何かっていうと、粘膜の表面が炎症を起こして粘液が流れ出る状態のこと。風邪の時に喉が腫れたり鼻水が出たりするのもその一例だ。風邪の時はもちろん、花粉症の炎症を鎮める効果もあるというから、3月4月の「コレって風邪?それとも花粉症?」というビミョーな体調不良時にも使えそうだ。
エルダーフラワーはハーブティーとして飲むのもいいが、もっとおすすめなのが「ハーブコーディアル」という飲み物。
ハーブコーディアルとは、生のハーブをシロップに漬け込み、有効成分を抽出させたもの。なんと古代ヴィクトリア朝時代から続いているというイギリスの伝統的な飲み物で、家庭の代表的な風邪対策の飲み物であると言う。
甘いシロップ状なので、水や炭酸水で薄めて飲めば「甘くて美味しい風邪予防ジュース」になるし、ハチミツの代わりにヨーグルトやアイスクリームにかけてもいいし、ホットケーキやパンに添えて食べても美味しい。本当に甘くて風味がよく美味しいので、薬を嫌がる子どもが風邪気味の時にも飲ませやすく重宝する。