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【米大統領選2020】 バイデン氏、国民を守り闇を終わらせると 指名受諾演説

【米大統領選2020】 バイデン氏、国民を守り闇を終わらせると 指名受諾演説

11月3日の米大統領選に向けた野党・民主党の全国党大会は20日、最終日を迎え、ジョー・バイデン前副大統領(77)が、党の大統領候補として正式指名を受諾した。受諾演説でバイデン氏は、「アメリカの闇の終わりは今晩ここで始まったと、歴史が言えるように」取り組んでいくと約束した。 新型コロナウイルス対策のためほとんどが録画や中継による異例のバーチャル党大会の最終日、指名受諾演説はバイデン氏の地元デラウェア州ウィルミントンの、ほぼ無人の会場で行われた。指名受諾演説につきものの、大量の風船や派手な演出、支持者の大歓声はない中で、バイデン氏は時に静かに、時に怒りをにじませ、さらには勢いを込めて、アメリカを覆う闇を終わらせると述べた。 バイデン氏は、「私は暗闇ではなく、光と組む」、「私たちは今こそ団結し、アメリカを覆うこの暗闇の季節を一緒に乗り越える」、「私たちは恐怖より希望を、作り事より事実を、特権より公平を選ぶ」と宣言した。 バイデン氏は、自分は科学を重視し、国民の命と生活を守り、同盟国と協調し、独裁者と親密になったりせず、あらゆる人の尊厳と融和を重視すると強調した。また、ドナルド・トランプ大統領(74)については、「あまりにも人の怒りや恐怖や分断」を引き起こしてきたと批判を重ねた。 「この大統領は一切の責任をとらず、先頭に立とうとせず、何事も他人のせいにし、独裁者と仲良くして、憎悪と分断の炎をあおり続ける」と、バイデン氏は強い調子で重ねた。 特に、今回出馬することに決めたのは、3周年が過ぎたばかりのケンタッキー州シャーロッツヴィルの騒乱に際しての、トランプ大統領の発言がきっかけだったと説明。白人至上主義集団とそれに抗議する人たちが衝突し、1人が死亡した当時、トランプ氏は双方に責任があるとして、「どちら側にも良い人はいる」と発言した。 バイデン氏はこの日の演説で、「自分はあれを聞いて、出馬しなくてはと思った」と述べた。バイデン氏は前回大統領選への参加が取りざたされていたものの、2015年5月に長男ボー・バイデン氏が病死したこともあり、出馬を見送っていた。 各種世論調査では、バイデン氏がトランプ氏にリードしている。ただし、投票日まで2カ月以上あり、共和党の全国党大会を来週に控えるだけに、支持率の差が埋まる可能性はある。 ■「これほどひどくなる必要はなかった」 バイデン氏は、新型コロナウイルスによるアメリカの被害は世界最悪だと指摘し、トランプ大統領が再選されればさらに感染者も死者も増え続け、個人経営の事業の倒産は続くものの、富裕層はさらに追加減税の恩恵を受けることになると警告した。 「現状の何が悲劇かというと、これほどひどくなる必要はなかったことです」とバイデン氏は言い、「周りを見てください。カナダではこれほどひどくない。ヨーロッパも。日本も。世界中のほとんどどこでも。なのに大統領は、ウイルスがそのうち消えると言い続ける」と批判した。 バイデン氏はその上で、自分は迅速な検査体制を全国的に整備し、必要な医療器具のため「中国やその他の外国の情けにすがる必要が二度とないよう」国内の生産体制を構築すると述べた。専門家の発言を制限せず必要な情報が国民に届くようにし、さらには「お互いを守るための愛国的な任務」としてマスクの着用を義務化すると約束した。 コロナ禍によるアメリカの死者が17万人を超えていることをふまえ、バイデン氏は自分が事故や病気でこれまでに妻や子供たちを失ってきた経験から、「何より喪失が大きい」人たちへ語りかけた。「愛する人を失うとはどういうことか、私は知っています。自分の胸の中に深い黒い穴が開いてしまうのを。自分の全身がその中に吸い込まれそうな感覚を」と共感した上で、苦痛と喪失を切り抜ける最善の方法は、目的を見つけることだと説明。今の自分たちには、民主主義を救うという大事な目的があると強調した。 バイデン氏はさらに、自分が8年間副大統領を務めたオバマ政権が構築した医療保険制度改革、通称「オバマケア」による公的医療保険の仕組みを拡大し、国民に十分な医療を提供すると約束。医療従事者など、コロナ禍の時代にあらためて重要性が浮き彫りになった、社会に不可欠な就労者についても、賃金など待遇の改善を実現するとした。 さらに、育児支援や高齢者の介護支援の充実、社会保障制度の強化、道路や水道など国内インフラの整備、男女の賃金格差是正など労働条件の向上、大学の学費負担軽減などを通じて、あらゆる人が安心して尊厳を保ちながら、それぞれに努力しつつ生活できるようにすると約束した。 ■「独裁者と仲良しの日々は終わる」 「人類存亡の危機」の気候変動や銃規制、就職機会の確保にも取り組むと表明したほか、国際協調を重視すると約束した。 特に、病死した長男ボー氏が陸軍将校としてイラク戦争に参加したことに触れ、「全軍の最高司令官として仕えることのとてつもない責任を、とても個人的なこととして受け止めている」と前置きし、自分が大統領になれば「同盟国や友好国と協力する」、「独裁者と仲良くするような日々は終わる」と、トランプ氏を間接的に批判した。 バイデン氏はさらに、自分が大統領になれば「アメリカは、ロシアが米兵の首に懸賞金をかけているのに、それを無視したりしない。そして我々にとって最も神聖な民主主義の行動、投票に、外国が介入するのを決して容認しない」と、これもまたトランプ氏を批判した。 ■人種主義の汚点をついに消すか バイデン氏は、3年前にシャーロッツヴィルでたいまつを掲げて「1930年代の欧州に響いたような反ユダヤ主義の罵詈雑言」を撒き散らす極右集団や白人至上主義者について、トランプ氏が非難せず、「双方にとても良い人たちがいる」と発言したことを指摘。 「あの瞬間、みんな目が覚めた。私は、行動しなくてはと思った」ため、出馬を決意したのだと説明。「沈黙は加担することと一緒だ」という、自分の父親の言葉を繰り返した。 人種差別についてはさらに、今年5月に白人警官に暴行されて死亡したジョージ・フロイド氏の葬儀を前に遺族と会った際、フロイド氏の娘に「パパは世界を変えた」と言われたのだと披露。フロイドさんの死がアメリカにとって「転換点になるかもしれない」と述べ、「この国のありようからついに人種差別の汚点を消し去る、その世代に私たちはなれるだろうか」と呼びかけた。 最後に、お気に入りのアイルランドの詩人、シェイマス・ヒーニーを引用しながら、「今こそ希望と歴史が響きあうよう」、「愛と希望と光がこの国の魂の闘いに参加し、アメリカの闇の終わりは今晩ここで始まったと歴史が言えるように」、国民の融和と一致を呼びかけた。 バイデン氏のこの演説に先立ち、数々の著名人や民主党関係者、バイデン氏の家族が登場し、支持を呼びかけた。中でも、バイデン氏と同じように吃音(きつおん)症の13歳少年が登場した部分は、米メディアやソーシャルメディアでも注目を集めた。ニューハンプシャー在住のブレイデン・ハリントン君は、今年2月の予備選集会で出会ったバイデン氏が、どうやって症状克服に取り組んできたか、丁寧にアドバイスをくれたのだと話した。 BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、与党・共和党側がこれまでバイデン氏の年齢などを引き合いに、「すっかり衰えている」などと批判していたことを指摘。それでもバイデン氏は「今晩のバイデン氏は、的確にやるべきことを全てやった。怒るべきところでは怒り、安心させるべきところでは安心させた」と書いた。 ■トランプ氏の反応は この演説に先立ちトランプ氏は20日午後、バイデン氏が生まれたペンシルヴェニア州スクラントンを訪れた。同州は大統領選の結果に影響力の大きい接戦州のひとつ。 「バイデンはペンシルヴェニアの友人などではない」とトランプ氏は言い、前政権のオバマ氏とバイデン氏が各国と合意した数々の貿易協定や、気候変動対策の国際的枠組みパリ協定、クリーンエネルギー促進計画などが、同州をはじめアメリカ各地の国内産業を破壊し、雇用を消滅させたと非難した。 「バイデン政権で自分の生活がどうなるか知りたいなら、ミネアポリスのあちこちが煙が立ち上る廃墟になっている様子や、ポートランドの暴力的な無政府状態、シカゴの血まみれの歩道を思えばいい。同じような騒乱が、アメリカ全土のすべての町にやってくる」 バイデン氏が演説する最中、トランプ選対のティム・ムルター広報担当は声明を発表。「党の指名を受諾することで、ジョー・バイデンはついに極左の歩兵になった。選挙ロゴには彼の名前があるが、陣営のアイディアはどれも過激な社会主義者たちのものだ」と述べた。 ■バイデン氏とは バイデン氏は公選弁護人など弁護士から、地元デラウェア州のニューキャッスル郡議会議員を経て、1973年にデラウェア州選出の連邦上院議員となった。上院では司法委員会や外交委員会で頭角を表し、やがて両委員会の委員長を務めた。 1988年と2008年の大統領選に出馬したものの撤退し、2008年にはバラク・オバマ氏と共にホワイトハウスを目指し、当選。2009年から2017年まで、オバマ政権の副大統領として、外交や同性結婚の合法化などに手腕を発揮した。 2016年大統領選への出馬が取りざたされていたが、長男ボー氏が2015年5月に脳腫瘍で亡くなったことなどから、出馬を見合わせた。 今回の大統領選には昨年4月に出馬を表明したが、今年に入ってからの予備選では当初、苦戦が続き、一時は撤退もささやかれていた。 しかし、2月末に南部サウスカロライナ州の予備選で黒人有権者の圧倒的支持を得たことから、一気に挽回し、3月には党の指名獲得を確実にした。 77歳のバイデン氏は当選すれば、就任時に最高齢のアメリカ大統領となるため、その年齢と健康状態が反対陣営からしばしば取りざたされている。一方のトランプ氏は今年6月に74歳になった。 女性への接し方が問題視され、今後はもっと気をつけると釈明したこともある。上院議員時代のバイデン氏に性的に暴行されたと元アシスタントの女性が訴え出たが、バイデン氏はこれを全面的に否定している。 政策的には、長く民主党内の穏健中道派だった。このため、近年の党内で勢いを得ている急進左派からは批判的な意見も多い。しかし、トランプ氏の再選を阻む可能性が最も高い候補だとして、党内進歩派や穏健派の支持を獲得するに至った。 インド系とジャマイカ系の女性、カマラ・ハリス上院議員を副大統領候補に選んだことも、多様な民主党支持者をひきつける効果があると期待されている。 (英語記事 DNC 2020: Biden depicts election as battle of light and darkness)

(c) BBC News

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